今回は、自分が未経験からIT業界へ転職して4年程経過したので、IT業界へ実際に転職してみて業務でどのような業務をしてきて、どういったことが身に付いたのかを解説しています。
以前働いていた業界との差や会社で行う研修や教育、プログラミング知識についてどれだけ実践で業務としてソースコードを書いていくのかと言う点についても詳しく書いていこうと思います。
未経験からIT業界への転職しようとしている方はもちろん、IT企業へ転職してからどういった業務を行うのか、会社によってどれだけ研修や教育に違いがあるのかを知りたい方にとって参考になるかと思います。
今回の記事は、以下のような方に参考になるかと思います。
こんな方におすすめ
- 未経験からIT業界への転職しようとしている方
- IT企業へ転職してからどういった業務をするのか
- 研修や教育は会社によってどれくらい違いがあるのか
目次(クリックでジャンプ)
前職は建築・土木のサブコン
まず、自分の前職について書いていこうと思います。
前職は建築や土木現場でゼネコンの下請け業者として工事の一部を請け負う、サブコン業者として施工管理者として3年間仕事をしていました。施工管理業務は施工を円滑にかつ品質を保ちながら進めるために、安全管理・品質管理・工程管理のそれぞれをメインとして行っていきます。
実際に重機を操作したり重機の手元で作業を行う作業員とは違い、施工をする上で必要なデータの採取を行ったり、作業員が安全管理に作業をするための環境整備をしたり、決められた工期を守るために資材の発注や作業計画を立てたりします。
なので、肉体労働的な現場業務だけではなくデスクワークも行います。作業の比重としては、サブコン業者の業種にもよりますが6:4(現場業務:デスクワーク)で現場業務が多いイメージです。また、ゼネコン業者は管理よりのほぼデスクワーク作業となるので、実際に作業場で行う肉体労働的な現場業務は、2次・3次下請けのサブコンがメインで行います。
離職理由
離職した理由としては、ほぼ長距離移動となる出張先の現場で仕事を行う場合が多く、当時は会社から社用車を渡されていて、移動の際は長距離運転しなければならないのがネックでした。
また、労働時間に関しても工事現場での作業は土曜日が常時稼働となるので、休日が週1日のみとなるのも理由として大きかったです。当時の会社は、土曜日出勤は休日出勤換算されていましたが、会社によっては土・日曜日出勤時も休日出勤扱いにならない場合が多く、特に建築系の零細企業はブラックな場合が多い印象です。
IT業界では4年勤務
現在はIT業界に4年勤めていて、ITの業種としてはSIer企業(情報サービス)の分野になります。
※SIer企業についての詳細は下記記事にて記載。
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自分の業種は基本的に客先常駐型(SES)メインの案件が多く、顧客の業態としては金融系や製造系、サービス系企業のDX案件など多岐にわたっています。
入社して当初の案件は、開発案件でしたが導入するパッケージやアプリケーションの画面テストがメインで、ソースコードに触れるような作業はありませんでした。
ですが、1年を経過した辺りから開発・保守案件で、徐々にソースコードやシステムに必要なデータに触れる機会が多くなり、javaのソースコード改修やアプリケーションが稼働している環境のデータベース内のデータをSQL文を作成・適用してメンテナンスする作業などを行っていました。
業務で身に付く知識
業務で身に付く知識としては、大きく下記の2点ではないかと思います。
配属された案件で使用するツールやサービス・言語に詳しくなる
業務で身に付く技術的な知識としては、配属された案件で利用しているAWSやAzure・GCPなどのクラウドサービスについての知識であったり、プログラミング言語についての知識が身に付きます。
特に開発や保守案件であれば、サービスを導入する上での構築やアカウント設定・プログラムソースを改修する業務があるので、それらの手順が分かるようになります。また、その手順が分かるようになることによって、AWSやAzure・GCPなどのサービスについては応用が効くので、他の案件で同じようなサービスを導入する際にも以前の案件の業務知識が役立ち、業務間で知識の共有ができます。
プログラミング言語についても同じで、ある程度知識が積み上がってさえすれば、ソースの修正や一からプログラミングする際にも、以前の知識を活用することができて応用が効きます。もし、新しい知識が必要になった際にも、プログラミングについてはwebで調べれば解決することができます。
PCの汎用的な知識が身につく
キーボードのショートカットや、officeソフトについての知識は業務を行う上で自然に身に付いていきます。
特にMicrosoftOfficeは、ほぼどの現場・案件でも使用しているので、Outlookメールの受信ボックスの仕分け方であったり、Excelであれば、対象のデータを抽出するために使う関数であったり、データの絞り方やソートの仕方、ファイルの加工方法などは応用的な知識として学習できますし、業務で頻繫に使用するので自然と身につきます。
また、ExcelのVBAツールを作成・使用したりする現場も中にはあるので、プログラミング言語としてVisual Basicを業務で加工・メンテナンスしたりすることもあります。
キーボードのショートカットに関しては、webサイトの画面内の文字列を検索するために使用する[Ctrl]+[F]や、画面がキーボード操作で切り替えられる[Alt]+[Tab]などはよく使用する印象です。その他にもショートカットは業務で役立つ有効なキーが多いので、特にサクラエディタやVisual Studio Code(VSCode)などのエディタツールを使う際には覚えておくと便利です。
会社で行う研修や教育
会社で行う研修や教育は企業または、新卒・中途によって違いが大きいです。
特に研修は、新卒で入社する場合と中途採用で入社する場合で期間も異なり内容も変わってきます。
大抵のIT業界の企業は新卒の場合の研修期間は3ヶ月から半年程で、比較的長い期間研修を行うパターンが多いですが、中途入社の場合は未経験でも1ヶ月程で案件に配属される場合が大いので、注意が必要です。
内容的には研修3ヶ月の場合、マナー講座から始まり、技術的な部分のプログラム言語の講習を1ヶ月程行い、その後1ヶ月程でグループ演習に移ります。グループ演習では簡易的なアプリケーションを作成する課題を与えられて、リーダーが工程管理を行い、作成する範囲を割り振りながら求められる成果物を各人で作成していきます。
新人についてはその後、案件に配属されながらOJTという形で研修を行い、計3ヶ月の研修期間を取っている場合が多いです。
対して中途入社の研修は、プログラム言語の講習を個人進めていくこととなり、グループ演習はありませんが、プログラム学習に集中して研修を受けることができます。なので、研修期間で専門知識を多く習得することができて、開発または保守案件でいきなりソースコードを修正する作業が発生しても、有識者の補助があれば、ある程度は研修の知識でカバーできるのではないかと思います。
ですので、短くてもモジュールを作成する課題等の内容は一緒で、プログラムの専門知識も学べるので、未経験でもそこまで不利ではないのかと思います。
技術的なことはあくまでも独学
会社で行う教育のシステムについてですが、基本的には自発的に学習することを個々人に対して促すのがメインなので、技術的な部分は独学で学習を進めていくこととなります。
その点については、IT業界関係なく製造業やサービス業でも、会社の教育システムではよくある部分なのではないかと思います。
ですが、未経験の場合は経験者よりも元々の積み上げ分の知識がないので、独学を進める上での効率的な部分で経験者と未経験者の差ついてしまうのではないかと思います。経験者であれば、ある程度は学習の仕方が分かっていますし、プログラミングについても触れてはいるので、新しい言語や処理を理解するにしても覚えるスピードは未経験者より早いし有利です。
ですので、未経験者が有利に学習を進めるためには、休日や業後を活用してプログラミングスクールに通うか、参考書やWeb上の学習サービス・通信講座を利用することをオススメします。
・プログラミングスクール
・プログラミング学習サービス
役職が付くと管理メイン
IT企業(特にSIer系)である程度の役職が付くと、一つの案件の作業を行ったりプログラミングを業務で行うことは少なくなります。
その為、一人で複数の案件の管理を行うことになり、工数管理や新規案件の開拓・既存案件の人員調整、またシステム導入の提案などがメインとなり、より営業や購買に近い活動が多くなります。
一つの技術的知識を必要とする業務を極めていくというよりも、広い視野を持ってより広範囲なITへの知見が必要になってくるので、日々の情報収集や学習がより必要となってきます。
特に、顧客とのコミュニケーションをより必要とするので、プレゼンテーションなどの相手に伝える能力であったり、会話を広げる話術などが求められます。
プログラミングを極めるならWeb業界かフリーランス
プログラミングや技術的な部分を極めたいのであれば、フリーランスでの活動を視野に入れることをオススメします。
理由としては、SIer系の企業に所属して上を目指すのであれば、上記で述べたように管理者の道を進むことが必須となり、技術的な部分のみを伸ばすだけで役職についたり給与を増やしたりすることが難しいからです。
フリーランスであれば、直接案件を自ら受注していく必要はありますが、会社に中間マージンを取られることなく報酬がそのまま自分の給与になるので、技術を極めて成果物の作成能力を高めていけば、自分の収入を増やすことができるでしょう。
また、Web業界であっても技術的な部分を極めていくことで、自分の市場価値を高めていくことができます。Web業界は自社でサービスを開発している企業が大半で、プログラミングや技術的な部分を重要視して、会社の資産価値として見ている企業が多いので、スペシャリストであっても役職についたり給与を上げることができるでしょう。
・Web業界の転職について
・フリーランス案件紹介
・クラウドソーシング